■エンタメ|黒い十人の女 不条理でシュールな不倫ドラマ

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噂の不倫ドラマは、普通ではなかった

 深夜のテレビドラマ「黒い十人の女」が意外とおもしろい。このドラマは、一人の中高年の男(TVプロデューサー)と、その妻+9人の愛人=10人のあいだで起きる様々な出来事をコメディタッチで描いたものだ。

 見どころはなんといっても10人の女優陣の演技にある。一人の男に振り回され、そして次第にキレていく様子を各人各様の演技で見せてくれる。とくに、清純派と思われた成海璃子さんが、ブチ切れて豹変する演技が新鮮である。

 中高年のTVプロデューサー(船越栄一郎)は、女好きでしかも浮気性のどーしよーもない男を絵に描いたような人物であり、妻をほったらかし、愛人を次々とこしらえている。ちなみに愛人は、若い女性から熟女まで手当たり次第だ。

 自称30代後半の女優である古株の愛人(水野美紀)は、ひそかに自分以外の愛人を調べ上げて、愛人親睦会のようなものを作り上げようとしていた。

 ドラマでは回を重ねるごとに、愛人がひとり、またひとりと登場してくるが、そのあたりの脚本と演出ぶりがドラマを面白くさせている。愛人のごく近くに実は別の愛人がいたことも明らかになってくる。

 どーしよーもない中高年男の女好きぶりが、如実に晒されていくのである。

女優陣がなぜか生き生きとしている

 愛人を演じる女優陣は、とても生き生きとした演技を見せている。まるで水を得た魚のように愛人役が板についているかのようだ。とくに、水野美紀さんと佐藤仁美さんは、とても興味深い愛人役を演じている。

 水野さんのぶっ壊れ具合といい、佐藤さんのいけ好かないおばさんぶりといい、実に見事と言うほかはない。案外現実もそうではないかと思うばかりである。

 佐藤さんなどは、昔の面影がまったく無いと言っても過言ではない。昔は可愛かったのにと思うしかなかった。これからは泉ピン子路線でいくつもりだろうか。

 中高年男が10人の女性をたぶらかし、振り回すというのは、ある意味で言えば男の夢といえるかもしれない。しかし、個人的な見解をいえば、女性ひとりでも精神的に疲れることを思えば、もはやファンタジーであるのは言うまでもない。

 そのように思うが、違うか〜〜。

成海さんの意外な演技

 このドラマでいちばんの発見は、成海璃子さんの演技ぶりである。成海さんは、世間では清廉、清純なイメージの女優と思われる。そんな鳴海さんが、揺れる想いに悩む愛人役を演じているだけでも意外であるが。

 なんと、親友までが愛人のひとりだったことが分かると、ヌーボーとして穏やかな性格から一転してキレて豹変し、親友に戦いを挑むのである。しかも、強烈なプロレス技を繰り出すというファイトぶりまで見せている。

 清純な成海さんのイメージが壊れたと思ったが、意外にもこの豹変する演技ぶりが見事にハマっていた。個人的には、女性は怒らせるとほんとーに怖い!、ということを改めて垣間見る思いであった。

バカリズムの脚本が秀逸

「黒い十人の女」には原作があるが、脚本を担当したバカリズム氏の芸風(才能)が生かされてバカバカしさの魅力が増したようだ。不倫といえば、普通はどろどろした趣にあるが、このドラマでは不倫を不条理でシュールな笑いにしている。

 不倫は当事者には切実な問題ではあるが、他人から見ればどーでもいいことである。「夫婦げんかは犬も食わない」というのとおなじく、不倫は他人からすれば、単なる噂話のネタのひとつになるのが関の山であるに違いない。

 それ以上でもなく、それ以下でもない。いやはや。

 このドラマは、女優陣は見どころがあるし、女好きの中高年男を演じる船越栄一郎さんのひょうひょうとして憎めない演技も捨て難いものがある。意外と豪華な配役陣であるが、放送は深夜帯となっている。

 なんとももったいない気もするが、日本のテレビの現状を考慮した結果かもしれない。またTVプロデューサーが女好きの不倫男というドラマは、テレビ局の英断というべきか、それとも自虐趣味というべきか。

 とにかく、あまりTVドラマを観ない当方も次の展開を楽しみにしている昨今である。ちなみにリアルタイムではなく、huluの配信で観ています。

■「黒い十人の女」 日本テレビ系/木曜深夜放送

 原作は、1961年に公開された同名タイトルの映画。 和田夏十のオリジナル脚本、監督は市川崑。2002年にはテレビドラマ(単発)化されている。ちなみに原作の主演は船越英二、なんと船越栄一郎の父親である。

黒い十人の女 /第一話あらすじ

神田久未(成海璃子)は、
ドラマプロデゥーサーの風 松吉(船越英一郎)と
不倫している。

ある日、舞台女優・如野佳代(水野美紀)から
呼び出され、衝撃の事実を知らされる。

驚く暇もなく、
偶然居合わせた風の部下でドラマAPの
弥上美羽(佐藤仁美)と佳代の壮絶なバトルに巻き込まれる…

さらに風が新ドラマにキャスティングする
若手女優・相葉志乃(トリンドル玲奈)にも秘密が…

誰もがどこか間違えた泥沼の恋愛模様が、今幕を開ける!

あらすじ引用:http://www.ytv.co.jp/kuro10/

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成海璃子さんの豹変ぶりも見所である

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「黒い十人の女」1961年に公開された、市川崑監督によるグラフィカルな構図や光と闇のコントラストが印象的なフィルムノワール。妻と9人の愛人たちが共謀して男の殺害を企てる。
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